2015.07.31

「社内ラジオ」で社内改善案を募集! 新しいコミュニケーション方法によって変化した、社員の意識や行動とは?

株式会社博報堂アイ・スタジオさんが、社内コミュニケーション改善活動の一環として実施し、社員からも経営層からも好評を得ているのが「kikimimi RADIO(キキミミラジオ)」です。

もとは、社内改善案を全社員が自由に投稿できる「目安箱」のような取り組みでしたが、集まった意見を「社内ラジオ」で公開することで、これまでより気軽に、そして楽しく共有できるようになり、さらには投稿される内容も、より質の良いものに変化してきたといいます。

社内ラジオ
「kikimimi RADIO」とは

「kikimimi RADIO」は社内限定の30分番組で、月2回の放送です。ポッドキャストスタイルの配信がメインですが、ランチタイムには社内のリフレッシュラウンジでも放送されます。開始から1年ほどで、認知状況は97%、聴取利用率は54%、満足度は90%というアンケート結果が出ており、社内のコミュニケーションツールとして欠かせない存在になっています。

パーソナリティは、プロジェクトメンバーの社員2人が担当し、番組のSEやジングルも社内で制作します。投稿にはラジオネームを使うので、投稿者は率直な意見を言うことができ、リスナーは投稿者が誰であるということを気にせずに、ほかの社員の意見を聞くことができます。

番組に寄せられた投稿には、パーソナリティが真摯に向き合います。社員目線の意見も言いながら、経営層からの判断やメッセージも併せて伝えます。この取り組みにより、社員ひとりひとりの意見を大切にしていきたいという会社の想いが伝わり、社員は「自分の意見や悩みを言える場があり、それにちゃんと答えてもらえるんだ」と安心できるようになりました。

また、リスナーから「少しネガティブな話題でも、パーソナリティの軽快なトークで前向きに捉えることができる」と言われるように、同じ職場の人の不満を伝えられるにしても、伝え方次第でモチベーションが下がらないという点も、社員がこの取り組みを評価するポイントになっています。

社員の意見や悩みに真摯に耳を傾けることで、投稿される内容の質も変わった

初めのうちは要望や不満を訴える投稿が多かったそうですが、番組を続けているうちに思いがけないような提案も入ってくるようになり、投稿の質も変化してきたといいます。たとえば、スケジュール管理システムの効果的な使い方、挨拶の呼びかけを初め、「もっとこうしたら上手くいくのではないか」というようなポジティブな改善案が多く集まるようになりました。社内改善のために必要な備品として、ACタップやゴミ箱、本棚の追加などのリクエストも、この「kikimimi RADIO」に寄せられたことで購入に至っています。

このほか「ちょっとしたことだけれど、他者のストレスになるようなこと」、「面と向かっては言えないが、聞いてほしいこと」もラジオを通して伝えられ、改善されていきます。キッチンの流し台で日常的に歯磨きをしている人がいて、「ちょっとそれはどうなの(みんながマグカップを洗う場所だから、止めたほうがいいんじゃない)」という投稿がありました。すると社員の一人から、「実は流し台で歯磨きをしていたのは自分です。以後気を付けます!」と反省の投稿が返ってきて、すぐに問題が解決しました。

パーソナリティはあらゆる投稿を丁寧に取り上げ、答えていきます。「そもそも社内プロジェクトが無駄ではないか」という投稿があったときには、逆に、社内プロジェクトの意義を社員が考え、理解するきっかけになりました。また、お悩み相談に回答すると「悩みが解決しました。ありがとう!」などとお礼の投稿が返ってくることもあり、社員がひとりで悩みを抱えてしまうのを防ぐことにも繋がっています。

ゲストを招き、社内プロジェクトを盛り上げる!
社長も出演し、社員との距離を縮める!

ときにはトーク番組のように、社内プロジェクト(社内賞や健康促進など)の担当者をゲストに招くこともあります。インタビューすることで、朝礼や報告会では伝えきれない、プロジェクトの根底にある思想や担当者の想いなど、ディープな部分まで伝えることができるので、社員の理解を深め、モチベーションも高められます。「kikimimi RADIO」は社内メディアとして大きく機能するようになり、自らゲスト出演を希望する社員も出てきています。

そして実は、「社長が一番のヘビーリスナー」とのこと。
「kikimimi RADIO」は、社員が考えていることや要望を知ることができ、また言葉によって、より「想い」がダイレクトに伝わる施策であると評価されています。期の最初の収録では、社長がゲスト出演をし、普段は話さないようなパーソナルな質問に答え、社員との距離を縮めるという試みもしました。特に、社長の学生時代、新卒の頃の話は、社員からも「親近感が湧いた」と好評でした。総会や文書ではなく、ラジオのインタビューだから実現したことで、「kikimimi RADIO」の新たな活用方法がまた1つ、生まれました。

あとがき

博報堂アイ・スタジオさんの取り組み「kikimimi RADIO」は、

・社員が意見や悩みを言いやすい環境を整えること

・意見や悩みを聞いたら、真摯に対応し、改善案や解決策を提案することを徹底して行い、社内コミュニケーションの改善に成功した好例でした。社員が働きやすくなり、経営層も社員の率直な意見を知ることができるという画期的なシステムは、会社全体に好循環をもたらしています。

COMMONS PAGEでは、このように社内コミュニケーションや職場環境の改善ができる取り組みを紹介させていただくことで、「三井のオフィス」のテナント様のビジネス活性化のヒントにしていただけることを願っております。

株式会社博報堂アイ・スタジオ

2000年設立。クリエイティブ、システム開発、プロモーションなどの機能を持ち、インタラクティブコミュニケーション領域全般のソリューションをワンストップで提供する制作会社。
http://www.i-studio.co.jp

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