2016.10.24ライフワーカー

海外との仕事を行いながらworkとlifeのバランスを取るために必要な「3つ」のこととは?

COMMONS PAGEでは、ON/OFF問わず好きと思えることに取り組み、『三井のオフィス』でいきいきと活躍するあの人の1日にレンズを向け、紹介していきます。

1950年に創業、物流の一端を担う段ボール製造販売のほか、海外へ日本製の化粧品など優れた逸品を輸出するなど、さまざまな事業を手がけている東京コンテナ工業株式会社。TCグループ本部 総合管理部 国際課長として勤務する藤本安希さんは、現在ベトナムに向け化粧品を輸出するプロジェクトを担当している。


――まず、藤本さんはベトナムご出身ということで、東京コンテナ工業株式会社へ入社したキッカケは?
ベトナムの大学に通っている最中に、まず日本の短期大学へ留学し、その後4年制の大学に行きました。卒業後に大学院へ進んだのち、進路には迷いましたが、日本の商社へ就職することを決めたのです。ただ、入社と同時に結婚したのですが、直後に妊娠していることが分かりました。その企業では、育児の後に復職することが許されなかったので、仕方なく退職する道を選びました。働きたい気持ちはありましたが、しばらくは育児に専念しました。そんな時、大学院時代に在籍していた社会奉仕の団体でお世話になった、東京コンテナ工業の代表取締役と再会したのです。まずは、会社に在籍するベトナム技能実習生の通訳のお手伝いから始まり、日本語を教えるアルバイトのお話をいただきました。その後、ベトナムでのプロジェクトを本格的に展開することになり、正社員として就職できたのです。


――藤本さんの主なお仕事を教えてください。
弊社は段ボールを製造販売するのがメインの事業になりますが、現在の代表取締役がさまざまな新規事業を立ち上げ、海外事業も始まりました。私は主に日本製の高級化粧品、美容や健康に関するものを、ベトナムへ輸出するプロジェクトを担当しています。昨年2015年10月からテストマーケティングが開始されたALBIONの化粧品は、ベトナムで初めて販売されましたが、1年を経過して品質の良さ、接客のこだわりがあって、早くも評判になっています。


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――海外とのやりとりは時差もあるし、育児との両立は大変ではありませんか?
会社や家族の理解があり、大変ではありますが、いまはうまくいっています。私は4年前、息子がちょうど1歳の誕生日の時に入社したのです。その時、社内には同じくらいの歳のお子さんを抱えた方が3名ほどいましたが、子連れ出社が許されていたのです。社内に段ボールハウスを作って、その中で子どもたちを遊ばせて。会社のみなさんにもお世話していただきました。また、私は子連れ出張もしています。ベトナム出張の際など、実家の母に子どもを任せて仕事ができるのですから、本当にありがたいと感じています。


――そんな中、仕事で結果が出せた時に感じる喜びはひとしおでは?
そうですね。一生懸命に頑張ったことが少しでも結果につながれば、テンションは上がります。ベトナム人は概して勤勉で真面目なので、仕事はやりやすいです。でも、日本で働いていると少しのんびりしていると感じることがあります。約束の時間に連絡が来なかったりすると、ムズムズしますしね(笑)。日本人とベトナム人との架け橋をしていて、たまに「なんて言ったらいいのだろう?」という悔しい気持ちになることもあります。




――仕事上で大切にしていることは?
私のモットーは、最後まで諦めずに努力をすること。いまのプロジェクトは当初困難がありました。しかし"できない"なんて最初から思わず、走りながら考えて、努力してみる。結果が付いてくればいいですけど、たとえ失敗しても、そこから何かを学ぶことができると思うのです。臆せずに、まずはトライすることは重要だと思います。


――仕事と家庭、どんなバランスで向き合っているのでしょうか? またお休みの日は、ご家族とどんな風に過ごされていらっしゃいますか?
私にとって、仕事(work)と日常生活(life)のバランスを取るためには3つのことが必要です。ひとつは、仕事のタイムマネージメント。できる限り勤務時間中に仕事を終わらせます。帰宅したら、緊急な連絡などは対応しますが、なるべく仕事のことは考えず、家族と過ごすのを優先します。二つめは、会社と家族から理解してもらうこと。子供が熱を出してしまったり、どうしても仕事を休まなければならない場合があります。会社と同僚に理解してもらい、業務に支障のない範囲で、仕事と家庭の用事を両立させてもらっています。また、出張の時や、夜遅くまでの接待があれば、保育園のお迎えを夫にお願いすることもありますね。三つめは、自分の時間をうまく作ること。週末は家事や子どもの付き合いがある時以外、たまに子どもを夫に任せ、買い物や本を読みながらお茶をしたりする"独りの時間"を持ちます。2〜3時間だけでも、1週間頑張った自分自身へのご褒美としてゆっくり過ごす。そうするとリフレッシュできて、来週また頑張ろうという気持ちに自然となれますね。


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――将来の目標は?
弊社には女性役員がおり、バリバリ活躍しています。だから、ベトナムとのプロジェクトを成功させ、自分もいつかはそんな役職に就きたいと思います。


――ライフワーカーとして、読者の方へ応援のコメントをお願いします。
いまの会社には、子供が1歳の時に採用していただきました。そういう待遇をしてくれる会社は、なかなかないと思います。子連れ出社をしたら、「こういうことをやってみよう」とか、柔軟に対応してくださったり、子供の具合が悪い時など、欠勤ではなく在宅勤務を認める制度もあります。小さな子供がいても安心して働けるので、すごく感謝しています。

いま子育て中の女性でも、能力のある方はたくさんいると思います。ただ、勤務や拘束時間との兼ね合いから、正社員として働きに出られない方も多いのではないでしょうか。子連れ通勤や出張が許される弊社のような会社は、どちらかと言えば特別なケースだと思いますが「こういう会社、環境もあるよ」ということをお伝えしたいですね。社会のルールばかりを考え、復職することを躊躇するより、自分の能力を鑑みて、社会へ参加して欲しいと思います。



藤本安希
東京コンテナ工業株式会社
TCグループ本部 総合管理部 国際課長
ベトナムの大学在学中に日本へ留学。短大から4年制、大学院へ進学。2014年に日本に帰化。
現在は主に<ALBION>社製品の化粧品をベトナムへ輸出するプロジェクトを担当。


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